振り返りには色々ある(PDCA, KPT, YWTなど)
updated: 2019-03-04
最近知った振り返りの色々をメモする.
振り返りの手法として KPT, YWT などがある.
KPT は Keep, Problem, Try の頭文字をとったもので,それぞれ「 Keep したい良かった行為」「発生した問題」「Keep を発展・継続するために Try すること, Problem を避ける・解決するために Try すること」を書き出していく手法である.
YWT は Yatta, Wakatta, Tsugiyaru の頭文字をとったもので,それぞれ「やったこと」「わかったこと」「つぎやること」を書き出していく手法である.
振り返り単独の手法ではないけれど,近いものに PDCA や PDSA, PDS, PPDAC などもある.
それぞれ, PDCA は Plan-Do-Check-Act, PDSA は Plan-Do-Study-Act, PDS は Plan-Do-See, PPDAC は Problem-Plan-Do-Analysis-Conclusion の頭文字をとったものである. PPDAC だけが「まず問題があってそれを解決する」という立ち位置を明確にしているけれど,他は大体同じだと思っている.
これらの使い分けについて考える.
まず KPT と YWT について使い分けることを考える. YWT の方が KPT よりも使える期間の幅が広いと思う.
短期間で振り返りをする場合, Keep できることがなかったという可能性があるけれど,何もしなかったということはないので YWT の Yatta は出しやすい. (短期では YWT の方がやりやすそう)
中期間で振り返りをする場合,なにかいいことはあるべきだし多分あるだろうと思うので Keep は出せる. Yatta ことは粒度を調整するのに苦労するだろう,粒度が細かいと大量の Yatta が出てきて整理が難しくなりやすい.(中期では KPT の方がやりやすそう)
こうしてみると,短期間は YWT で中期間は KPT となるように見えるけれど,短期間の YWT をまとめつつ中期間の YWT をするということも可能であり,振り返りとして各 YWT の内容を見返していくのは思い出しも兼ねて良いと思う.一方で,短期間の KPT を見返しながら中期間の KPT をおこなうのは少し難しい,なぜなら途中の各 KPT における Problem はすでに Try によって解決されて既に Problem ではなくなっている可能性があるからだ.(過去に Yatta, Wakatta ことはいつまで経っても過去に Yatta, Wakatta ことのままだけれど,過去に Keep, Problem だったことが今でも Keep, Problem である保証はない)
そして,長期間の振り返りは, KPT でも YWT でもなく PDCA 系の行為でおこなわれるのが良いと思う.長期間の活動が「特に計画もなくとりあえずやってみるか」という Do 先行で始まることは良くないからだ.長期の活動は (解決する Problem を定めて) Plan を立て,指標を定めてから始めて, Check/Study/See/Analysis できるようにするのが良い.長期間の活動は「問題 → 目的 → 目標 → 計画 → 行動 → 解析 → 計画」という流れでおこなわれ,その部分部分で KPT や YWT が使われるという形態になるだろう.
メモメモ….